日本生産管理学会関西支部の森山です。現在、近畿大学・情報学部・情報学科・電子商取引研究室でWebシステムやブロックチェーンについて研究を進めております.ブロックチェーンは保存される情報の透明性が高く,かつ耐改ざん性が高い技術です.また,銀行のような中央集権的な機関を有することなく運用できることから,Bitcoinのような暗号資産(仮想通貨)が代表的な活用事例となります.
日本生産管理学会関西支部にはブロックチェーン研究会があります.この研究会ではブロックチェーン技術をサプライチェーン・マネジメント分野へ適用できないかを検討しております.2021年度の研究会の活動として,ブロックチェーン企業の技術者の方をお招きして講演会を2回実施しました.講演ではブロックチェーン技術のうち,コンソーシアム型ブロックチェーンのサプライチェーン・マネジメントに関する適用事例について紹介頂きました.
またブロックチェーン研究会が後援して,2021年2月から1ヶ月間,暗号資産の強引な勧誘から学生を守るために「暗号資産学生110番」というサービスの実証実験を行いました.学生が相談しやすいようにSNSアプリケーションLINEのチャットボットを開発し,このチャットボットを活用した窓口を設置しました.チャットボットの設定作業と試験運用では近畿大学・電子商取引研究室の学生の協力を得ました.2月の相談件数は1件のみでした.学生への周知が今後の課題です.
図1 暗号資産学生110番の仕組み 図2 暗号資産学生110番のチャットの画面
(記事は2022年3月31日現在の内容です。)